このページでは3Dスキャナーで作成した人体の3Dデータを洋裁用のデジタルトルソーに変換するアプリについて説明しています。
3dスキャナーで作成した人体の3Dデータを左右対称にして手足と頭を取り除き、凸凹をなめらかにして、トルソーの3Dデータに変換することができます。
作成したトルソーデータは、洋裁CADに取り込んでバーチャルフィッティングに使用したり、3Dプリンターで出力してトルソーとして使うことができます。
このアプリは、JSPS科研費JP19K02337(研究代表者:山本高美)の助成を受けて作成されたものです。
関連する研究論文は
こちら
の59-69ページと
こちら
の318-326ページ
で閲覧できます。
著作権は
和洋女子大学 山本高美准教授
工房奥谷 伊藤智行
が所有しています。
個人的な利用に関しては、どなたでも自由にお使いいただけます。
商業利用に関しては、著作者の許可を得てからご使用ください。
このアプリについての著作権は放棄していません。
禁止項目を下記の通り設けています。このような行為はなさらないでください。
ソースコードの解析、改変
再配布
このアプリを用いて作成したトルソーデータは作成者が著作権を持ちます。ご自由にご使用ください。
対象OSはWindowsです。MacOSやLinuxでも動作するはずですが、検証はしていません。メモリーは最低8GB程度必要です。少ないとフリーズしてしまいます。
パソコンにはJavaがインストールされている必要があります。バージョン8以上のJavaをあらかじめインストールしておいてください。
アプリの入ったZIPファイルをダウンロードして展開します。
ZIPファイルは
こちら
展開したフォルダー内にあるjarファイルをダブルクリックすると起動します。
展開したフォルダを削除するとアンインストールができます。
フリーソフトのためサポートのための原資がありません。したがって基本的にサポートはしておりません。
掲示板を用意したのでご利用ください、ただし必ず回答があるとは限りません。
掲示板は
こちら
パソコンに疎いなどうまくデータが作れない方には、有償にてデータ作成ご対応いたします(準備中)のでお問い合わせください。
商用利用に対しては有償サポートを検討致します、お問い合わせください。
商用利用のための改変やカスタマイズについても有償にて対応いたします。
人体3Dスキャナーを使ってスキャンします。スキャンスタジオに行ってスキャンしてください。精度が悪いですがiPhoneProを使ってスキャンしたデータでもトルソーを作ることができます。
スキャン時の姿勢は、なるべく左右対称の姿勢で直立し、腕を45°開きます。開き方が少ないと脇の下がうまくスキャンできません。この時、肩がいかり肩にならないように気をつけます。
着衣は下着か、体にぴったりした衣料を着用してください。ゆったりした服を着用してスキャンすると、うまく体の線がスキャンできません。
髪の毛は首にかからないように帽子等をかぶってまとめてください。脇毛があるとその部分が凸としてスキャンされてしまうので、処理しておく事をお勧めします。
スキャンデータはobj形式で保存します。
測定時にできれば身長を計測しておいてください。髪の毛を上げている場合は足の裏から髪の毛の先までの長さを測る必要があります。できない場合は以前計測した身長に髪の毛部分を出して身長とします。
ドールなど、著作権の存在する物をスキャンすると著作権法に違反になりますのでお気を付けください。
1_ChangeObjSizeDirection.jarというファイルをダブルクリックして開きます。
計測して作成したスキャンデータファイルを開いて表示させます。
データは単位を見るとなるようにスケールを調整します。スキャナーによっては単位がメートルであったり、なかったりする場合があります。
ファイルを読み込んでも表示されない場合は、スケールが大きすぎるか小さすぎるので、スケールの値を変えて見てください。
まずデータの座標系を調整します。データを回転、平行移動させて左図が正面、中央図が右、右図が下を向くよう調整します。
スケールを調整して、スキャン時に測った身長と同じになるように調整します。
調整ができたらファイルを保存します。
2_FixDirection.jarというファイルをダブルクリックして開きます。
座標とスケールを調整した3Dデータファイルを開いて表示させます。
二つの線が表示されるので、下の線をヒップの位置移動させます。
上の線はアンダーバスト位置に移動させます。作成したトルソーの首が細くなってしまう場合は、再度作成して上の線を首の位置に設定してください。
「横ずれ、傾き計算」ボタンを押し、体の傾きを測定します。
「方向計算」ボタンを押して体の方向を測定します。この計算は少し時間がかかります。
計算中に表示されるものは、ヒップ断面を任意の角度で左右反転して重ね合わせたもので、赤い面積の一番少ない方向を正面に設定します。
計算が終わると、精密な座標を調整した3Dデータが表示されます。
ファイルを保存して終了します。
3_Symmetry.jarというファイルをダブルクリックして開きます。
座標を精密調整した後の3Dデータを読み込んで表示させます。
正面視で鼓型の線が表示されています。この形を調整して手足を切断する位置を決めます。
側面視で四角形の線が表示されています。この形を調整して頭の切断位置を決めます。
位置が決まったら「対称化実行」ボタンを押して対称化計算を始めます。
この計算には数分かかります。
計算が終わったらファイルを保存して終了です。
4_Flat.jarというファイルをダブルクリックして開きます。
対称化後の3Dデータを読み込んで表示させます。
「平滑化実行」ボタンを押して対象化処理をします。表示されている数値を変えると、実際より太ったり痩せたりするので、変更はしません。
数十秒で計算が終わります。
次に「ポリゴン表示」ボタンを押して、完成したトルソーを表示させます。この計算には数分かかります。
計算が終わったらファイルを保存すると、トルソーデータが完成します。